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【読書日記7/23’】残月記@小田雅久仁 [読書日記]

小田雅久仁著「残月記」を読了。
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吉川英治文学新人賞と日本SF大賞をW受賞した作品。
各メディアで紹介、絶賛されていたので図書館で予約(四ヶ月待ち)して手にとりました。
長編作かと思っていましたが、タイトルにあるよう”月”をテーマに三本の短中編が収録された、異世界が舞台の作品。
読んだ感想としては、1編目の短編「そして月はふりかえる」は良かったけど、他の2編「月景石」とタイトルの「残月記」はイマイチでした。なんか、入り込めないのよね。日本のSF作品の難しさが出ていたような気がします。
日本のSF作品は、星新一のような思い切ったショートショートか筒井康隆のような現実と非現実をつなぐ長編が良いと思っているので、著者には是非挑戦して欲しいですね。

内容:ダークファンタジー×愛×ディストピア。全編「月」をモチーフにした、超弩級エンターテインメント!計り知れぬ想像力が構築した三つの異世界。 「そして月がふりかえる」 不遇な半生を送ってきた男がようやく手にした、家族というささやかな幸福。 だが赤い満月のかかったある夜、男は突如として現実からはじき出される。 「月景石」 早逝した叔母の形見である、月の風景が表面に浮かぶ石。生前、叔母は言った。石を枕の下に入れて眠ると月に行ける。でも、ものすごく「悪い夢」を見る、と。 「残月記」 近未来の日本、人々を震撼させている感染症・月昂に冒された若者。 カリスマ暴君の歪んだ願望に運命を翻弄されながら、抗い続けてゆく。愛する女のために。
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