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【読書日記26/22’】マネーの魔術師 ハッカー黒木の告白@榎本憲男 [読書日記]

榎本憲男著「マネーの魔術師 ハッカー黒木の告白」を読了。
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著者・榎本憲男氏が手掛ける「巡査長 真行寺弘道」シリーズのスピンオフ作品。このシリーズのスピンオフ作品といえば「吉良大介」シリーズがありますが、新たに「ハッカー黒木」も加わりました。
この黒木という男は真行寺弘道にも吉良大介にも多大な影響を持つ謎の男で、ある意味各シリーズの影の主役と言っても過言ではありません。
本作では黒木が和歌山県の熊野古道にふらりと現れて、日本の伝統工芸を守る柴田澪と出会い、絶滅寸前の伝統工芸をいかに存続させるかについて議論を交わし、ある実験に彼女を巻き込みます。
そして、黒木と柴田澪を巡って様々な出来事が起こる、といった話。
他のシリーズとは違い、物語は淡々と進みます。まるで、熊野古道に流れている時間のように・・・
個人的な感想で恐縮ですが、著者・榎本憲男が主人公に語らせる話(音楽・映画・芸術など)が私の感性に合いまくっていて、今一番好きな作家でありますわ。

内容:新自由主義への反逆者か? 廃れゆく伝統の守護神か?謎の天才ハッカー vs.膨張する金融資本主義。 イランの核施設破壊プロジェクト「オリンピックゲーム」にもCIAの情報職として参加した経験を持つ天才ハッカーの黒木が、和歌山の世界遺産・熊野古道の中辺路に現れた。伝統工芸を研究する大学院生・柴田澪と出会った黒木は、彼女をある試みに誘う。彼はそれを「実験だよ、金融資本主義に抗うための」と嘯くのだが――。黒木は、金融市場が拡大し続ける世界を相手に、何を目論んでいるのか? 知的興奮が爆走するエンターテインメント巨篇。

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