SSブログ

【映画鑑賞記2/21’】すばらしき世界 [映画鑑賞]

「すばらしき世界」を鑑賞。
8d49c99984af2ab0.jpg
「ゆれる」「永い言い訳」の西川美和監督が役所広司と初タッグを組んだ人間ドラマ。これまですべてオリジナル脚本の映画を手がけたきた西川監督にとって初めて小説原案の作品となり、直木賞作家・佐木隆三が実在の人物をモデルにつづった小説「身分帳」が原案になっています。
主人公・三上を演じるのは役所広司。人生の大半を裏社会と刑務所で過ごした男の再出発の日々を描いています。やはり、役所広司は演技が上手いですね。スクリーンから醸し出される、役所広司の演技に引き込まれてしまいました。
373211_001.png
三上は生き別れた母を探しています。その三上にテレビ局のディレクター津乃田(仲野太賀)とプロデューサー吉澤(長澤まさみ)が近づいてきます。
彼らは社会に適応しょうとあがきながら、生き別れた母親を探す三上を感動的なドキュメンタリーに仕立て上げようとしますが・・・
373211_006.png
また、三上が通う近所のスーパーの店長役で六角精児が出演しているのですが、役所広司演じる三上を包みこむような雰囲気にさせる仕草や表情、台詞は良かったです。
373211_007.png
犯罪を犯し、社会と刑務所を行ったり来たりしている社会不適合者には、今のこの国は生きづらいと思う。改心しても世間の目は冷たい。
半面、高額な接待をうけたり、不明朗な会計の会を毎年開催したり、利益共用者に便宜をはかったりする輩もいるこの国。そういう方々は、一時的なバッシングを受けても、次の受皿が用意されたりしています。この作品はこの国の構造的な欠陥をよく洗い出していると感じました。
373211_008.png

解説:『ゆれる』『永い言い訳』などの西川美和が脚本と監督を手掛け、佐木隆三の小説「身分帳」を原案に描く人間ドラマ。原案の舞台を約35年後の現代に設定し、13年の刑期を終えた元殺人犯の出所後の日々を描く。『孤狼の血』などの役所広司が主演を務め、テレビディレクターを『静かな雨』などの仲野太賀、テレビプロデューサーを『MOTHER マザー』などの長澤まさみが演じている。橋爪功、梶芽衣子、六角精児らも名を連ねる。

あらすじ:下町で暮らす短気な性格の三上(役所広司)は、強面の外見とは裏腹に、困っている人を放っておけない優しい一面も持っていた。過去に殺人を犯し、人生のほとんどを刑務所の中で過ごしてきた彼は、何とかまっとうに生きようともがき苦しむ。そんな三上に目をつけた、テレビマンの津乃田(仲野太賀)とプロデューサーの吉澤(長澤まさみ)は、彼に取り入って彼をネタにしようと考えていた。
nice!(16)  コメント(10)