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【読書日記2/20’】罪の轍@奥田英朗 [読書日記]

奥田英朗著「罪の轍」を読了。
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いやー面白かった。ここ数年で読んだ本の中でもベスト5に入りますね。
時は昭和38年。前回の東京オリンピックの前年が舞台となっています。
浅草で男児誘拐事件が発生し、日本中を恐怖と怒りの渦に叩き込みます。事件を担当する捜査一課の落合昌夫は、子供達から「莫迦」と呼ばれる北国訛りの男の噂を耳にして・・・
物語のモチーフは当時戦後最大の誘拐事件と言われた「吉展ちゃん事件」。実際の事件をもとに、緊迫感あふれる描写と圧倒的リアリティで描かれています。
HCくんは面白い本に出合うと次のページをめくるのをためらってしまうことがよくありますが、まさに本作はその一冊でありました。
お勧めの一冊です!

内容:昭和三十八年。北海道礼文島で暮らす漁師手伝いの青年、宇野寛治は、窃盗事件の捜査から逃れるために身ひとつで東京に向かう。東京に行きさえすれば、明るい未来が待っていると信じていたのだ。一方、警視庁捜査一課強行班係に所属する刑事・落合昌夫は、南千住で起きた強盗殺人事件の捜査中に、子供たちから「莫迦」と呼ばれていた北国訛りの青年の噂を聞きつける―。オリンピック開催に沸く世間に取り残された孤独な魂の彷徨を、緻密な心理描写と圧倒的なリアリティーで描く傑作ミステリ。
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