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【読書日記12/16’】ヨイ豊@梶よう子 [読書日記]

梶よう子著「ヨイ豊」を読了。
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先日の直木賞候補作に残った作品。正直、著者の名前も知りませんでしたが、読み始めて早々に、本作の作品世界に魅了されちゃいました。
時代は幕末から明治初期。その頃に活躍していた絵師達の話ですが、主に風景画や歌舞伎役者を描いていた絵師っていつの間にか時代の波に飲み込まれてしまいましたよね。
歌舞伎役者がその役割を引き継いでいるのと対照的であります。
匠の継承の失敗と時代の流れが良く描かれた作品でした。
久々に時代小説読んだけど、楽しい一冊でしたし、梶よう子さんの作品をもっと読んでみたいと思いました。

あらすじ:元治2年(1865)如月、清太郎の師匠で、義父でもある三代豊国の七七日法要が営まれる。 三代は当代きっての花形絵師。歌川広重、歌川国芳と並んで「歌川の三羽烏」と呼ばれた。 すでに広重、国芳を亡くし、歌川の大看板・豊国が亡くなったいま、誰が歌川を率いるのか。版元や絵師、公演者たちなど集まった弔問客たちの関心はそのことに集中した。 清太郎には義弟の久太郎と、弟弟子の八十八がいた。久太郎は清太郎と同じく、門人から婿養子なった弟弟子。 そして八十八は、清太郎より歳が一回りも下の弟弟子。粗野で童のような男だが、才能にあふれている。八十八が弟子入りしてすぐに三代はその才能を認め、挿絵を大抜擢で任せたりしたものだ。 かたや清太郎が三代に褒められたのは、生真面目さしか覚えがない。その上、版元たちからは、三代の通り名「大坊主」を文字って、「小坊主」と呼ばれる始末。 いったい、誰が「豊国」を継げようものか。清太郎は、苦い振る舞い酒を口へ運んだ──。 黒船騒ぎから12年が経ち、京の都には尊王攘夷の嵐。将軍さまは京に行ったきりと、徳川の世は翳りはじめていた。時代のうねりの中で、絵師たちは何を見、何を描き、何を残そうとしたのか!
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コメント 8

pn

NHKあたりでドラマ化しそう?(笑)
by pn (2016-07-13 06:08) 

親知らず

しかし良く読むねー。
買うの?図書館から借りるの?
買うんだとしたらそろそろ家が傾くんじゃない?(笑)
by 親知らず (2016-07-13 08:03) 

mutumin

これは面白そうな・・・ドラマ化したらいいな!
by mutumin (2016-07-13 08:16) 

フサヲ

浮世絵は、学芸員実習を浮世絵が専門の美術館へ行ったので、
とぉっても興味があります♪
あと、30歳年上の従兄が現役の絵師ですー
(ただし、浮世絵ではありませんが、汗)
by フサヲ (2016-07-13 21:19) 

HOTCOOL

pnさん

NHK木曜時代劇でお願いしたいですね。
by HOTCOOL (2016-07-14 03:54) 

HOTCOOL

親知らずさん

10冊中9冊は図書館です。
買わなくても家は傾いています(笑)
by HOTCOOL (2016-07-14 03:55) 

HOTCOOL

mutuminさん

ドラマ化希望です!
by HOTCOOL (2016-07-14 03:56) 

HOTCOOL

フサヲさん

芸術一家なのですね。
憧れます!
by HOTCOOL (2016-07-14 03:57) 

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