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【読書日記14】海と月の迷路@大沢在昌 [読書日記]

大沢在昌「海と月の迷路」を読了。
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描かれる世界にグイグイ引き込まれる、読み応え十分な作品でした。
大沢在昌というと「新宿鮫」シリーズが有名ですが、「新宿鮫」以外の作品も面白いですね。
物語は映画”007”の舞台にもなった「軍艦島」。
昭和30年代の「軍艦島」って、炭鉱が盛んで一時5,000人近くの労働者とその家族、そして行政機関の派出所があったなんて知りませんでした。
けれど、よくよく考えてみればあれだけの施設が老朽化したまま残存しているのですからね。。。何かあったと考えて当然なのです、ハイ。
で、その四方を海で囲まれた軍艦島(ある意味「密室」)で少女達が満月の夜に殺害される事件が発生します。事件的には数年あいての犯行なのですが、新しく赴任した警察官・荒巻が一つの共通点を見つけ、狭い世界で孤軍奮闘していくといった話です。
途中色々と伏線が張ってあって、その伏線が徐々にはがされていく過程も読んでいて深かったし、最後まで犯人がわからないという、骨太の警察小説でした。
第48回吉川英治文学賞受賞も頷ける作品でした!

あらすじ:昭和34年。海に閉ざされた炭坑の島で満月の夜に一人の少女が不審死を遂げた。 殺人事件を疑う若き警察官・荒巻の“許されざる捜査"は、しきたりや掟に支配された島に波紋を広げていく。 暴かれていく人びとの過去、突きつけられる「警察官不適格」の烙印。 いま警察の正義は守られるのか。 次の満月、殺人者はふたたび動き出す――。
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コメント 8

パウロ

山奥の村で起きた事件が飽きてきたので
海で隔離された空間での事件が興味がありますね
by パウロ (2014-07-25 06:21) 

pn

とんでもない人口密集地区だったらしいよね、ここ。つわものどもがゆめのあとですなぁ。
by pn (2014-07-25 06:30) 

mutumin

最後まで予想出来ない密室でのわからない事件って、最後までいっきに読みたくなりますよね!
by mutumin (2014-07-25 21:26) 

HOTCOOL

パウロさん

読み応えありましたよ!
by HOTCOOL (2014-07-26 05:09) 

HOTCOOL

pnさん

一度外側からでも見てみたいところです。
by HOTCOOL (2014-07-26 05:10) 

HOTCOOL

mutuminさん

一気に読みました!
by HOTCOOL (2014-07-26 05:10) 

親知らず

軍艦島の存在を知りませんでした。
今調べてみて驚きました。
こんな不思議な島があるんですね。
観光地として人気があるなんて、世の中分からないもんです。
by 親知らず (2014-07-28 00:13) 

HOTCOOL

親知らずさん

以前は三菱グループ所有の島だったらしいですね。
僕も機会があれば、船上からでも見てみたいと思っています。
by HOTCOOL (2014-07-28 03:22) 

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