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【映画鑑賞記2/24’】枯れ葉 [映画鑑賞]

「枯れ葉」を鑑賞。
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アキ・カウリスマキの名は知ってはいましたが、作品を観るのは本作がはじめて。
メディアの書評や青山実花さんの記事を読んで、無性に観たくなったのです。
物語は激しい凹凸もなく淡々と進んでいきます。しかしながら、ヘルシンキの街で孤独さを抱えながら生きる女・アンサ(アルマ・ポウスティ)と男・ホラッパ(ユッシ・バタネン)が、ある夜、カラオケバーで出会い、互いの名前も知らないまま惹かれ合い、日本の「君の名は」的なすれ違いを繰り返し、無事に再会を果たし想いを通じ合わせることができ、ハッピーエンドにたどり着くのか、結構ハラハラしながら二人を見守ってしまいましたね。
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画面の中に映るノスタルジックなヘルシンキの風景やバンド演奏からカラオケまで自由自在な音楽の使い方、作品全編に漂うシニカルなユーモアなど、初めて体験するカウリスマキ流の表現に感動いたしました。
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また一方、アンサ&ホラッパの横で、ロシアによるウクライナ侵攻のニュースが流れ、いま、私たちが生きる悲痛な現実を映し出そうとする意志が感じられましたね。
HCくんとしては、アンサを演じるアルマ・ポウスティの演技がとても魅力的でした。
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カウリスマキ流の愛の物語。ファンタジーではなく、現実を描写した本作は、今を生きる我々に希望を与えるメッセージと感じました。
アキ・カウリスマキ監督の過去作品も観たくなりましたね。

解説:フィンランドの名匠アキ・カウリスマキが5年ぶりにメガホンをとり、孤独を抱えながら生きる男女が、かけがえのないパートナーを見つけようとする姿を描いたラブストーリー。カウリスマキ監督による「パラダイスの夕暮れ」「真夜中の虹」「マッチ工場の少女」の労働者3部作に連なる4作目で、厳しい生活の中でも生きる喜びと誇りを失わずにいる労働者たちの日常をまっすぐに映し出す。 フィンランドの首都ヘルシンキ。理不尽な理由で失業したアンサと、酒に溺れながらも工事現場で働くホラッパは、カラオケバーで出会い、互いの名前も知らないままひかれ合う。しかし不運な偶然と過酷な現実が、2人をささやかな幸福から遠ざけてしまう。 「TOVE トーベ」のアルマ・ポウスティがアンサ、「アンノウン・ソルジャー 英雄なき戦場」のユッシ・バタネンがホラッパを演じ、「街のあかり」のヤンネ・フーティアイネン、「希望のかなた」のヌップ・コイブが共演。2023年・第76回カンヌ国際映画祭で審査員賞を受賞。
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