【読書日記［10］】ローカル線で行こう！＠新保裕一：アシンメトリー　～左右非対称な日常～：SSブログ

	ブログをはじめるログイン

【読書日記［10］】ローカル線で行こう！＠新保裕一　[読書日記] [編集]

新保裕一の”行こう！”シリーズ第二弾。

前作「デパートへ行こう！」は、さまざまな人物が1つの舞台に集いあい、それぞれの人生模様が同時進行で繰り広げられ、最後は収束するという、映画でいうところの”グランド・ホテル形式”で、読み応えがありました。

本作は、破綻寸前の赤字ローカル戦を、鉄道経営の素人が立て直すという話が軸となっていますが、ミステリー的な要素も散りばめられています。

ただ前作と違うのはローカル線が舞台なだけに話がちょっと大き過ぎて、小説としてはボヤケ気味でもあります。

「デパートへ行こう！」が映画的であるならば、「ローカル線で行こう！」はNHKドラマ的（全３話）でしょうかね。
神保裕一は優れた脚本家でもあるので、この”行こう！”シリーズは是非映像化してもらいたいですね

あらすじ：県下最大のお荷物といわれる赤字ローカル線、もりはら鉄道は、廃線の瀬戸際に立たされていた。再生を図るため、前社長が白羽の矢を立てたのは……なんと新幹線のカリスマ・アテンダント。篠宮亜佐美。三十一歳、独身。「この鉄道の経営は、素人以下です」「お金がないなら、智恵を出すのよ!」県庁から送り込まれた鵜沢哲夫以下、もり鉄社員は戸惑うばかり。しかし、亜佐美は社長に就任するや、規格外のアイデアを連発し、鉄道と沿線の町はにわかに活気づいていく。一方、時を同じくして、列車妨害、駅の放火、台風による崖崩れと、数々の事件が亜佐美たちを襲う。そんな中、社員すべての希望をかけた「もり鉄フェスティバル」の日がやってくるが……。赤字鉄道の再生は? 寂れた沿線の町おこしは? そして、不穏な事件の真相は? もり鉄に明日はあるのか? 読めば元気の出てくる、痛快鉄道再生ストーリー!!