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【映画鑑賞記36/23’】愛にイナヅマ [映画鑑賞]

「愛にイナヅマ」を鑑賞。
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今年観た日本映画で一番面白かったわ[わーい(嬉しい顔)]
松岡茉優、窪田正孝の芸達者二人のダブル主演。監督は「舟を編む」や現在公開中「月」の石井裕也監督が自ら脚本を書き上げメガホンをとった作品です。この間、このブログで「日本映画は漫画原作かドラマの延長版ばかり。」とつぶやきましたが、日本の監督でも石井裕也さんや是枝裕和さん濱口竜介さんなどはオリジナルで頑張ってますよね。嬉しい限りです。
さて、本作は今の日本を風刺でぶった切っているところが面白かったなー
また、前半と後半で作品の雰囲気が、がらりと変えてくるところもよかった。
松岡茉優演じる花子は映画監督デビューを目指していますが、プロデューサーとの関係に頭を悩ませています。また、窪田正孝演じる正夫は肉屋で働く、空気が読めないフリーター。そんな二人が出会うところが中心に描かれています。
背景はコロナ禍まっただ中で、コロナ禍で暮らす若者二人の苦悩、孤独そして希望が淡々と描かれています。
その中でも面白かったのは正夫のつけているマスク。いわゆる”アベノマスク”なのですが、劇中にこんなセリフがあります。「マスクを買うお金がないので、みんなに”アベノマスクを頂戴”といったら百枚集まった。これを、洗いながら使ってるんだよね。」
しかも、ただでさえ小顔の窪田正孝の顔にそのアベノマスクが微妙な感じで被さり、実にシニカルでしたね。
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そして、前半に花子を苦しめるのはプロデューサー役のMEGUMNIと助監督の三浦貴大。ある意味、悪役的な位置づけなんだけど、これがハマっていましたね。
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そして、後半。
後半は佐藤浩市を筆頭に池松壮亮、若葉竜也などオールスターが登場。
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挫折しながらも映画を作ると決めた花子は、自分の家族の物語を作品とすることに決め、正夫と一緒に10年以上音信不通の家族を集めます。
そして、”イナヅマ”のように話が展開していくところは凄まじく面白かったな。
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コロナ禍、そしてアフターコロナの社会を痛快に切り取った本作。
HCくんお勧めの一本です!(^^)!

解説:松岡茉優と窪田正孝が主演を務め、「舟を編む」「茜色に焼かれる」の石井裕也監督がオリジナル脚本で描いたコメディドラマ。 26歳の折村花子は幼少時からの夢だった映画監督デビューを目前に控え、気合いに満ちていた。そんなある日、彼女は魅力的だが空気を読めない男性・舘正夫と運命的な出会いを果たす。ようやく人生が輝き始めたかに思えた矢先、花子は卑劣なプロデューサーにだまされ、全てを失ってしまう。失意の底に突き落とされた花子を励ます正夫に、彼女は泣き寝入りせずに闘うことを宣言。花子は10年以上音信不通だった“どうしようもない家族”のもとを訪れ、父や2人の兄たちの力を借りて、大切な夢を取り戻すべく反撃を開始する。 花子の父・治を佐藤浩市、長兄・誠一を池松壮亮、次兄・雄二を若葉竜也が演じる。
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