『復讐者に憐れみを』☆ＤＶＤ鑑賞記/復讐は復讐を呼び込む

2004年カンヌ国際映画祭でグランプリを受賞した、『オールド・ボーイ』のパク・チャヌク監督による“復讐三部作”の第一章です。



暗く救いの無いストーリーですが、観る側は一見自分とは無縁と思われる復讐という世界にいつのまにか引きずり込まれてしまいます。
起承転結をうまく描く手腕は、さすが、韓国映画の第一人者パク・チャンク監督です。

また、俳優人もソン・ガンホ、シン・ハギュン、ペ・ドゥナら韓国でも有数の演技者が集結し、復讐、悲劇、混乱を演ずる姿には圧倒されます。特に、聾唖者を演じたシン・ハギュンの演技は秀逸です。劇中、川での撮影シーンがあるんですが、静寂な川と聾唖者を演ずる彼の演技がシンクロして寒気さえ覚えました。

しかし、復讐には別の復讐、死には別の死というふうに、負のスパイラルがついてまわるんですね。

あらすじです
「聞くことも話すこともできないリュ（シン・ハギュン）は、腎臓病の姉（イム・ジウン）のために訪れた臓器密売組織に、全財産と腎臓を奪われる。彼は恋人のヨンミ（ペ・ドゥナ）と 誘拐の計画を立て……。」

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