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【読書日記9】警官の血@佐々木譲 [読書日記]

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佐々木譲著「警官の血」を読了。
さすが、日本の警察小説第一人者。一気に読ませます!
物語は三代に渡って警察官となった3人の男の人生を、初代が係わった2件の未解決事件と、戦後の昭和から平成の時代を背景に描く大河小説、まさにサーガとなっています。
その時代時代の特徴もよく描かれ、その情景と自分が生まれ育った時代が走馬灯の如く頭を駆け巡りました。
読ませる作者さんですね。ちなみに、本作は2007年日本冒険小説教会大賞を受賞しています。この受賞も頷ける作品でありますよ。

あらすじ:昭和23年、安城清二は上野警察署の巡査になる。11月、顔見知りになっていた男娼のミドリが上野公園の不忍池で扼殺体で発見される。事件は未解決のまま、4年の歳月が過ぎる。昭和28年1月、自宅の長家の近所にある谷中墓地で、若い国鉄職員・田川克三の遺体が発見される。その死に様はミドリの事件を清二に否応なく思い出させた。その事件も捜査は行き詰まるが、清二が独自に行った聞き込みで、2人が警察官と接触していたことを知る。 その年、別の事件で手柄を上げた清二はかねての希望が叶い、天王寺駐在所勤務となる。しかし、配属からわずか3カ月経ったある日、駐在所の隣の天王寺で火災が発生。その最中よく見知った人物を見かけ、追いかけるために姿を消し、翌朝遺体で発見される。火事を防げなかったことを悔やんでの自殺、と判断された。 それから28年後、清二と同じく警察官になっていた息子民雄も紆余曲折を経て、父親と同じ天王寺駐在所勤務となる。そして、父親が気にし続けていた2件の殺人事件を調べ始める。 ある日、父・清二が亡くなった日の火事の写真を見た民雄は、そこに写っていた人物に驚愕する。父の死の真相が明らかになるかもしれない、しかし、真相を明らかにする前に、指名手配犯の人質となった少女を救うために殉職してしまう。 そして、清二・民雄の意志は三代目和也に引き継がれる。捜査第四課に配属された和也は裏で、警務部の命令で一人の捜査員の素行調査をすることに。 やるせない気持ちでその調査を終えた和也だが、過去の事件の真相に近付く内に、清廉な駐在警官だったはずの父にある疑惑が浮上する。
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pn

映画化されるかな?
by pn (2014-06-03 06:41) 

獏

あらすじを拝読しただけで高ぶります(^w^)

by 獏 (2014-06-03 07:21) 

mutumin

時代背景が一致するって、共鳴するよね!
by mutumin (2014-06-03 08:17) 

親知らず

結末が気になるー。ホントに気になるー。
三代にわたって同じ職業でも時代の要素を加えて焦点を当てると
面白そうです。
自分の仕事でも時代の流れと共に変化した事が沢山あります。
人間の飽くなき探求心、万歳!って思います。
by 親知らず (2014-06-03 08:43) 

パウロ

人が一番疑うのがいやなのが親
 そこがどうなるか知りたいですね
by パウロ (2014-06-03 11:52) 

HOTCOOL

pnさん

数年前、テレ朝でドラマ化されたそうですよ。
by HOTCOOL (2014-06-03 17:56) 

HOTCOOL

獏さん

でしょう~
ブックオフにGO!です(笑)
by HOTCOOL (2014-06-03 17:57) 

HOTCOOL

mutuminさん

共鳴しまくりました^^!
by HOTCOOL (2014-06-03 17:58) 

HOTCOOL

親知らずさん

なかなか読み応えがある作品でした。
同じ職業が三代以上に渡ることは老舗なのではよくあることですが、警官にスポットをあて、時代の変化とともに語る文力はさすがでした。
by HOTCOOL (2014-06-03 18:03) 

HOTCOOL

パウロさん

教えてあげたいけど我慢します(笑)
by HOTCOOL (2014-06-03 18:07) 

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