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【読書日記10/22’】大鞠家殺人事件@ 芦辺拓 [読書日記]

芦辺拓著「大鞠家殺人事件」を読了。
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大阪・船場の商家を舞台にしたミステリー。
時代背景は明治から昭和戦前期。化粧品で大繁盛した大鞠家で、跡継ぎの失踪、当主夫妻のグロテスクな連続殺人が次々と起こります。
それはまるで横溝正史の世界でしたね。作中では、金田一耕助のパロディのような名(?ー迷か)探偵が登場したりして、横溝正史へのオマージュが満載でした。
作品としてはミステリーとしての面白さよりも、大阪の船場で暮らす商家の人々やそこで働く丁稚奉公の扱いなどが詳細に描かれていて興味深かったです。
ただし、本格と謳っているものの、また、横溝正史の世界観を醸し出しているものの、ミステリーとしては個人的には引き込まれなかったですね。。。

あらすじ:大阪の商人文化の中心地として栄華を極めた船場――戦下の昭和18年、婦人化粧品販売で富を築いた大鞠家の長男に嫁ぐことになった陸軍軍人の娘、中久世美禰子。だが夫は軍医として出征することになり、一癖も二癖もある大鞠家の人々のなかに彼女は単身残される。戦局が悪化の一途をたどる中、大鞠家ではある晩“流血の大惨事”が発生する。危機的状況の中、誰が、なぜ、どうやってこのような奇怪な殺人を? 正統派本格推理の歴史に新たな頁を加える傑作長編ミステリ!
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