【読書日記6/22’】そして映画館はつづく あの劇場で見た映画はなぜ忘れられないのだろう@ フィルムアート社 [読書日記]
フィルムアート社監修「そして映画館はつづく あの劇場で見た映画はなぜ忘れられないのだろう」を読了。
コロナ禍によってダメージを受けた産業、業界、企業は多い。
もっともダメージを受けたのは飲食業というイメージが強いですが、映画業界も同じかそれ以上だったかもしれません。※あくまでも映画に思い入れが深いHCくん個人の感想。
本作は映画業界の制作側、配給側ではなく、映画を観客に届ける映画館とくに単館や地域に密着した映画館のコロナ禍での経営苦境そして色んなアイディアで苦境を乗り越えていく姿を、経営者などのインタビューで描いています。
HCくんも今はシネコンばかりの映画鑑賞になっていますが、若い頃は単館上映作品が好きで、監督ではヴィム・ヴェンダース 、ヴィンセント・ギャロ、河瀬直美(今や巨匠ですが)、作品では「ホテル・ルワンダ」「メアリ」「チョコレート・ドーナツ」そして「ニューシネマ・パラダイス」など観まくっていた記憶があります。歳とったら考えるのが面倒になっちゃって観なくなったけど・・・
本作で一番興味深かったのは、番組編成担当者の話かな。受ける映画を上映すればお客さんが入るのは当然ですが、それだけではなく映画という”作品”を掘り下げて掘り下げて納得して上映するその姿勢に共感が持てましたね。
その他、黒沢清(映画監督・スパイの妻など)、橋本愛(俳優)の映画への思い、コロナ禍で苦境に喘ぐ単館系などの映画館に基金を設立して寄付を集めた濱口竜介(ドライブ・マイ・カーの監督)のインタビュー、北海道から沖縄まで、全国の中・小規模映画館情報も掲載されていて、映画好きには楽しい一冊でした。
内容:あなたにとって映画館とはどんな場所ですか? 劇場スタッフ、配給会社、関連機関、映画人の言葉から、いま改めて「映画館」を再考する。 私たちの日常に接し、私たちの記憶に結びつき、私たちの人生を彩る幾多の感動を与えてくれるその場所は、今、何を考え、何を求め、何をしようとしているのか。 映画館の昨日、今日、明日を読み解く。 そこにしかない出会いを求めて、映画館に行こう。 新型コロナ・ウイルスに伴う一連の混乱から、映画興業の状況は明白に変化を迎えました。それは映画館という場だけに限るものではなく、映画館へと作品を広げる配給会社や映画を世に送る制作者、そして私たち観客にとっても地続きの問題であると考えられます。映画の流通をめぐる技術的な変容がこれまでにない速度で進む今日において、 改めて映画館という場所を私たちが必要とする理由を見つめ直します。 本書では「映画館」という場所のこれまでのあり方と今後のあり方や、 広く「映画」と「上映」をめぐる現状について、多くの方々から言葉を集めました。 全国の映画館支配人、代表、番組編成担当者に映画館をめぐる「これまで」と「これから」について話をうかがい、さらには映画館という場所への映画人による思いや期待、「配給」「上映企画」といったかたちで映画館の外側からかかわる方々、そして今回のコロナ危機をめぐっていち早くその支援に乗り出したミニシアター・エイド事務局の皆様の思いと展望まで。映画館という場をめぐる歴史を踏まえ、その今日的な課題や現状を見つめ直し、いまあらためて映画館について考える一冊です。
コロナ禍によってダメージを受けた産業、業界、企業は多い。
もっともダメージを受けたのは飲食業というイメージが強いですが、映画業界も同じかそれ以上だったかもしれません。※あくまでも映画に思い入れが深いHCくん個人の感想。
本作は映画業界の制作側、配給側ではなく、映画を観客に届ける映画館とくに単館や地域に密着した映画館のコロナ禍での経営苦境そして色んなアイディアで苦境を乗り越えていく姿を、経営者などのインタビューで描いています。
HCくんも今はシネコンばかりの映画鑑賞になっていますが、若い頃は単館上映作品が好きで、監督ではヴィム・ヴェンダース 、ヴィンセント・ギャロ、河瀬直美(今や巨匠ですが)、作品では「ホテル・ルワンダ」「メアリ」「チョコレート・ドーナツ」そして「ニューシネマ・パラダイス」など観まくっていた記憶があります。歳とったら考えるのが面倒になっちゃって観なくなったけど・・・
本作で一番興味深かったのは、番組編成担当者の話かな。受ける映画を上映すればお客さんが入るのは当然ですが、それだけではなく映画という”作品”を掘り下げて掘り下げて納得して上映するその姿勢に共感が持てましたね。
その他、黒沢清(映画監督・スパイの妻など)、橋本愛(俳優)の映画への思い、コロナ禍で苦境に喘ぐ単館系などの映画館に基金を設立して寄付を集めた濱口竜介(ドライブ・マイ・カーの監督)のインタビュー、北海道から沖縄まで、全国の中・小規模映画館情報も掲載されていて、映画好きには楽しい一冊でした。
内容:あなたにとって映画館とはどんな場所ですか? 劇場スタッフ、配給会社、関連機関、映画人の言葉から、いま改めて「映画館」を再考する。 私たちの日常に接し、私たちの記憶に結びつき、私たちの人生を彩る幾多の感動を与えてくれるその場所は、今、何を考え、何を求め、何をしようとしているのか。 映画館の昨日、今日、明日を読み解く。 そこにしかない出会いを求めて、映画館に行こう。 新型コロナ・ウイルスに伴う一連の混乱から、映画興業の状況は明白に変化を迎えました。それは映画館という場だけに限るものではなく、映画館へと作品を広げる配給会社や映画を世に送る制作者、そして私たち観客にとっても地続きの問題であると考えられます。映画の流通をめぐる技術的な変容がこれまでにない速度で進む今日において、 改めて映画館という場所を私たちが必要とする理由を見つめ直します。 本書では「映画館」という場所のこれまでのあり方と今後のあり方や、 広く「映画」と「上映」をめぐる現状について、多くの方々から言葉を集めました。 全国の映画館支配人、代表、番組編成担当者に映画館をめぐる「これまで」と「これから」について話をうかがい、さらには映画館という場所への映画人による思いや期待、「配給」「上映企画」といったかたちで映画館の外側からかかわる方々、そして今回のコロナ危機をめぐっていち早くその支援に乗り出したミニシアター・エイド事務局の皆様の思いと展望まで。映画館という場をめぐる歴史を踏まえ、その今日的な課題や現状を見つめ直し、いまあらためて映画館について考える一冊です。