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【読書日記15/19’】巡査長 真行寺弘道@榎本憲男 [読書日記]

榎本憲男著「巡査長 真行寺弘道」を読了。
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いやー面白かった。
とにかく、出世にはまったく興味がなく、ROCKを愛する主人公・真行寺弘道に心を奪われました。
勤務態度に問題ありですが、刑事としての洞察力、行動力、発想はピカイチ。警視庁捜査一課の異色刑事として存在感を発揮しています。
また、真行寺弘道に関係する登場人物も魅力満点。上昇志向を持ちながらも真行寺に理解を示し良き相談相手でもある一課長・水野玲子警視。そして、本作の鍵を握るハッカー・黒木。
そして何よりも嬉しいのが物語全般に流れるROCKのリズム。70年代80年代のロックバンドやその楽曲が随所に出てくるので、ROCKを聴き込んでいたあの時代にタイムトリップする感覚も味合うことが出来ましたね。
榎本憲男は初めて読む作家でしたが、映画監督、脚本家、映画製作者としても知られている方なので、作家としての力量も確かなものでした。
続編もすぐ図書館で予約して読んじゃった[わーい(嬉しい顔)]
警察小説の痛快エンターテイメントでありながら、どこかシュールでもある本作。お勧めの一冊です!

内容:53歳の真行寺弘道は、「巡査長」という肩書きが警視庁捜査一課で異例なだけでなく、きっちり公休を取り自宅のオーディオでロックを聴くのが楽しみという、刑事としてはかなりの変わり種。捜査の「お約束」である所轄刑事との相勤を避けて単独行動するなど、型破りな行動・言動で知られている。これまた異例ながら、キャリアで捜査一課長の水野玲子警視に命じられた真行寺は、八王子の高級老人介護施設で起きた入居者死亡事件を捜査する。AI搭載の人型介護支援ロボットが関わっているらしいその事件を調べるうちに、真行寺は、自らの職業を「ハッカー」と称するオーディオマニアの青年・黒木良平と親しくなった。同事件の捜査が一段落したところに、水野課長から連絡が入る。元警察官僚で衆院議員の尾関一郎が新宿のホテルで変死したという。捜査を進めるうちに、この事件の背後に政界・芸能界・反社会的勢力などが連なる大きな組織の存在をかぎ取った真行寺は、黒木の力を借りて真相に迫るが――。 ゲノム編集や文明社会など幅広くリアルな知見に裏打ちされた、圧倒的なスケールの痛快エンターテインメント!
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