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【読書日記14/19’】慈雨@柚月裕子 [読書日記]

柚月裕子著「慈雨」を読了。
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柚月裕子は警察ものを書かせたら今一番の作家かもしれませんね。
本作で取り上げられた少女誘拐事件は、実際の冤罪事件として有名な「足利事件」がモデルとなっています。
主人公神場は、警察官を退職し、妻と二人で四国八十八か所遍路の旅をしていますが、刑事時代の後輩刑事緒方から、16年前に起こった少女誘拐殺人事件に酷似した事件のアドバイスを頼まれます。
そして、その16年前の誘拐事件には警察組織のウラが隠されていて・・・といったストーリー。
そのウラと四国巡礼が合いまった構成は、巧いの一言ですね。

内容:警察官を定年退職し、妻と共に四国遍路の旅に出た神場。旅先で知った少女誘拐事件は、16年前に自らが捜査にあたった事件に酷似していた。手掛かりのない捜査状況に悩む後輩に協力しながら、神場の胸には過去の事件への悔恨があった。場所を隔て、時を経て、世代をまたぎ、織り成される物語。事件の真相、そして明らかになる事実とは。安易なジャンル分けを許さない、芳醇たる味わいのミステリー。
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