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【読書日記20/18’】凶犬の眼@柚月裕子 [読書日記]

柚月裕子著「凶犬の眼」を読了。
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昭和最後の年を舞台に、広島抗争を彷彿させるヤクザの〈仁義なき戦い〉と警察小説を見事に融合させた「孤狼の血」。そのシリーズ第2弾。
前作が広島抗争がモデルなら、本作は暴対法成立前夜の山一抗争がモデルでしょうね。
主人公・日岡秀一巡査は前作での出来事から懲罰人事で僻地に異動となっています。そんな中、偶然指名手配中のヤクザ・国光寛郎と出会います。ところが国光は、まだやることが残っているので時間が欲しいと日岡に告げます。それが済んだら日岡に手錠をはめてもらうから、と。
そこから怒涛の展開で一気読み。
日岡巡査の魅力もさることながら、日岡と兄弟分の盃を交わす(警察官とヤクザが盃を交わすのです!)国光の魅力は一際際立っていましたね。筋を通し、決して信念を曲げない強さ。私利私欲ではなく、義を貫く姿。ヤクザだから決して正義ではありませんが仁義がある。任侠道、そこに痺れましたね。
早く次のシリーズが待ち遠しいですね。


内容:映画化「孤狼の血」シリーズ、待望の最新刊! 捜査のためなら、俺は外道にでもなる。 所轄署から田舎の駐在所に異動となった日岡秀一は、穏やかな毎日に虚しさを感じていた。そんななか、懇意のヤクザから建設会社の社長だと紹介された男が、敵対する組長を暗殺して指名手配中の国光寛郎だと確信する。彼の身柄を拘束すれば、刑事として現場に戻れるかもしれない。日岡が目論むなか、国光は自分が手配犯であることを認め「もう少し時間がほしい」と直訴した。男気あふれる国光と接するにつれて、日岡のなかに思いもよらない考えが浮かんでいく……。 警察vsヤクザの意地と誇りを賭けた、狂熱の物語。

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