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【読書日記14/18’】そして夜は蘇る@原尞 [読書日記]

原尞著「そして夜は蘇る」を読了。
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1988年発表の著者のデビュー作。
先日、14年ぶりに出版された「それまでの明日」を読んで、彼の初期作品そして探偵・沢崎の物語の世界に入りたくなって再読しました。僕が再読するなんて結構珍しいんですよ。
けど、以前読んだときより面白く感じたのは驚きでした。そして、いつの間にか沢崎が自分より年下になっていて、そこにいちばん衝撃を受けたりもしました^^;
国電、フィルムの現像、電話応答サービス、黄色い公衆電話、東京駅から南へ約五百メートルのところにある老朽化した8階建ての東京都庁。時代の変化に感慨を持ちながら読めました。
読み返しても時代の古さはありますが、その文体、文筆、文間そして台詞まわしは新鮮です。日本のハードボイルドに新風を巻き起こしただけの作品でありますね。

内容:ルポ・ライターの失踪、怪文書、東京都知事狙撃事件…。西新宿に探偵事務所を構える沢崎が立ち向かう難事件の背後には巨大な陰謀が隠され、鮮やかなラストシーンに向って物語はスピーディに展開してゆく。レイモンド・チャンドラーに心酔する、ジャズ・ピアニストの著者が2年の歳月をかけ完成させた渾身の処女長篇。いきのいい会話と緊密なプロットで贈る、期待の本格ハードボイルド登場。

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