【読書日記[3]】楽園のカンヴァス@原田マハ [読書日記]

昔の美術作品やその作者にまつわるエピソードとミステリーってのは融合しやすいのかな?
以前読んでブログでも紹介した、島田荘司の「写楽 閉じた国の幻」なんかも、日本美術史最大の謎とされる写楽を題材にした超ど級のミステリーだったし、国内海外問わず美術史とミステリーが融合した秀作が出版されています。
本作「楽園のカンヴァス」もその秀作の一冊に数えられる作品だと思います。
物語は2000年の倉敷、1983年のバーゼル、そしてアンリ・ルソーの晩年にあたる1906年のパリ。3つの時代と場所を往来しながら アンリ・ルソーの隠れた傑作を巡って、主人公の織絵とティムの不思議な縁が回顧されていくというストーリー。
正直言って、アンリ・ルソーの名前は知っていましたが作品がどんなのかは今でもよくわかりません。なので、序盤はちょっと惰性で読んでましたが、中盤から後半にかけてはストーリー展開のよさもあって、一気に読ませてくれました。
本を読んで勉強になったこととしては、美術館の運営、キュレーターという仕事(日本でいう学芸員)、美術館の監視員、何故日本の展覧会に新聞社がスポンサーになるのか等々。ミステリー以外の部分もためになりました。
作者の原田マハさんは、実際にニューヨーク近代美術館に勤務経験のあるキューレター。この本で第25回山本周五郎賞受賞。第147回直木賞候補にもなりました。
読後感の良い作家です。
あらすじ:ニューヨーク近代美術館の学芸員ティム・ブラウンは、スイスの大邸宅でありえない絵を目にしていた。MoMAが所蔵する、素朴派の巨匠アンリ・ルソーの大作『夢』。その名作とほぼ同じ構図、同じタッチの作が目の前にある。持ち主の大富豪は、真贋を正しく判定した者に作品を譲ると宣言、ヒントとして謎の古書を手渡した。好敵手は日本人研究者の早川織絵。リミットは七日間―。ピカソとルソー。二人の天才画家が生涯抱えた秘密が、いま、明かされる。
タイトルや表紙からはミステリーとは思えないですね。
美術本かと・・・^^:
by guran (2013-01-31 07:12)
まほさんも買いそうな本ですね
by パウロ (2013-01-31 09:15)
埋もれた作品とか、生い立ちがあいまいとか、謎が多いからミステリーに仕立てられるんでしょうね。点をつなげる想像力が無いと書けませんなぁ。
by pn (2013-01-31 09:21)
ミステリーですか~しばらく読んでいないなぁ~☆
単身だから読書時間はたっぷりあるのに(汗)
by 獏 (2013-01-31 09:34)
guranさん
殺人事件を追う訳ではないのですが、絵に隠された秘密を追うストーリーは緊迫感がありました。
by HOTCOOL (2013-01-31 17:33)
パウロさん
そう是非まほさんに読んでもらいたいのです^^
by HOTCOOL (2013-01-31 18:09)
pnさん
”点をつなげる想像力”。いいフレーズですね♪
今度使おう(笑)
by HOTCOOL (2013-01-31 18:12)
獏さん
たまには、まったりして読書でも~
by HOTCOOL (2013-01-31 18:12)
なぜ新聞社がスポンサーになっているのか、
気になっていました。謎のままですσ(^_^;)
この本、おもしろそうですね♪
by s_29 (2013-01-31 21:16)
そうそう、何故新聞社がスポンサーなんですかね?私も気になる。
by 親知らず (2013-01-31 21:17)
おぉっ、ホント面白そうですね・・・探してみようっと (^^)
by まほ (2013-02-01 02:37)
s_29さん、親知らずさん
新聞社は広告&興行収入、美術館は集客&興行収入などなど、ウィンウィンの関係が築けるそうです。
日本の美術館は単独では宣伝力、集客力が無いようですね・・・
by HOTCOOL (2013-02-01 04:43)
まほさん
美術好きのまほさんなら面白いと思いますよ^^
by HOTCOOL (2013-02-01 04:45)
タイトルと表紙がとっても格調が高い感じがします。
良いデザインだわ!
by mutumin (2013-02-01 12:49)
mutuminさん
さすが!陶芸家^^
by HOTCOOL (2013-02-01 17:13)